扇ガ鼻(1698m)〜星生山(1762m)〜久住山(1787m)

【前書き】
 会社関係者とミヤマキリシマを見に行くことに。混雑が予想されるので赤川から登ることにしました。

【年月日】’07.6.9(土)
【コースタイム】赤川登山口(8:05)→扇ガ鼻(10:05-20)→星生山(11:15-30)→久住山(12:45-13:00)→赤川(16:00)
【同行者】会社関係者5人
【場所】国土地理院ウォッ地図地図閲覧サービス(試験公開) 493151 2万5千分1地形図名:湯坪 [南東]

【写真と解説】

赤川から扇ガ鼻への登山路
赤川からは久住山と扇ガ鼻への登山道があります。

久住山へは標高1500m以上は急勾配です。
扇ガ鼻への登山道は比較的緩やかです。標高1550〜1650mまでは樹林の中ですが、それまでは見晴らしもよく、非常に歩きやすいコースです。

急勾配は登りに使った方が良いので、赤川からは久住山→扇ガ鼻→赤川の順で回った方が良いかもしれません。
登山道から肥前ガ城と久住山
今日からカメラをニコンD40とズームレンズNikkor ED18-135mmに変えました。

今までの写真と変わったでしょうか。

左から延びる肥前が城とその奥に久住山が見えます。

今年はこの辺のミヤマキリシマは全体的に今一でした。

扇ガ鼻一体もあまり良くありませんでした。
扇ガ鼻から星生山
この日の天気は全体的に曇りがちで急にガスが湧いたり、雨が降ったりと不安定でした。一瞬一瞬状況が変わるので非常に天気の勉強にもなりました。

下の西千里ガ浜には、うじゃうじゃ人がいました。

それに比べると赤川からの登山者は非常に少ないので、人ごみを避けるのには絶好のコースです。
星生山取付点の湿地
星生山取付点付近に湿地が出来るとは聞いていましたが、実際に見たことはありませんでした。

この写真を撮る直前にガスに覆われて何も見えなくなったのですが、直ぐにガスは晴れました。少し霞んだ方が風情があったかもしれません。
星生途中から星生崎と久住山
西千里ガ浜は紺のジャージを着た大勢の学生集団や一般登山者が歩いていきます。

これだけ人が歩けば、相当登山道も痛むだろうと思います。

扇ガ鼻から見た星生山への登山道の傾斜は緩やかに見えましたが、実際に登ってみるとキツーい!

同行者の中年集団は全員腿が痛いだの、脹脛が痛いだの、言い始めました。
マイズルソウ
星生山の山頂にはマイズルソウやイワカガミが群生していました。

特にイワカガミは星生山山頂の一角に物凄い数の花が群れて咲いていました。

ミヤマキリシマの写真は、どこか綺麗に咲いているところがあったら撮ろうと思いながら結局1枚も撮れませんでした。
久住山から観光ヘリコプター
久住山の南西方向から観光ヘリコプターが頻繁に飛んできて、久住山頂の北で旋回して帰って行きます。

この後下山中に雨が降り出しました。スパッツと雨具の上着のみ着ましたが、雨具を着たのは本当に何年かぶりです。雨具は買って10年近くなるのでゴアテックスの膜はもう駄目かも。何となくもったいないような。
赤川付近の登山道
久住山からの下山中に雨が断続的に降って、道が少しぬかるんだ為、1時間半で下山する予定が、倍の3時間掛かりました。

赤川近くの登山道ですが、緑が非常に綺麗でした。

九重を静かに楽しむなら南側の登山口に限る。これが結論です。

【後書き】
 下山して真っ直ぐ帰りました。直ぐ横に赤川温泉があるのにもったいない。
 経済的にも時間的にも余裕の無い生活で寂しい限り。そのあおりを受けてドライブインなんかもばたばた潰れている。新幹線や高速が出来て、どんどん日帰り圏が広がって、良い事やら悪いことやら。

 赤川温泉に浸かって、ビールを飲んで、騒いで帰りたかった。


扇ガ鼻(1698m)〜星生山(1762m)〜中岳(1791m)〜稲星山(1774m)〜久住山(1787m)

【前書き】
 ミヤマキリシマ咲くこの時期は、人が多いので普通、九重には行かないのですが、赤川から朝一で登れば人も少ないだろうと行ってみることにしました。

【年月日】’05.6.4(土)
【コースタイム】赤川登山口(5:25)→扇ガ鼻(7:25-40)→星生山(8:30)→中岳(10:00-10)
          →稲星山(10:55-11:05)→久住山(11:45-55)→赤川(13:30)
【同行者】単独
【場所】国土地理院ウォッ地図地図閲覧サービス(試験公開) 493151 2万5千分1地形図名:湯坪 [南東]

【写真と解説】

赤川登山口
赤川登山口には40台位駐車可能です。

疲れていたので来ようか、どうしようか、迷いましたが、今日を逃すと1年間ミヤマキリシマは見れないので金曜20時に家を出発。

23:30頃、車に酔ってフラフラになりながら到着。

さんま蒲焼の缶詰で焼酎を飲んで車中泊。

寝れない。ぐっすり寝るにはテントに限ります。
霧の扇ガ鼻
樹林帯を登っていく最中、シャクトリムシが多く、地面に落ちてるのやら、木からぶら下がってるのやら。

やっと樹林帯を出たと思ったら周囲は霧の中。天気予報は晴なのにどうなるか、心配。

地形的には急坂の久住に登って、扇ガ鼻から下った方が良いでしょう。

この日は体力的にも余裕が無かったので、最悪の場合、扇ガ鼻だけで下ることも考えてました。
ガスの中のミヤマキリシマ
緩やかな登りの中、ミヤマキリシマは盛りは過ぎていましたが、非常に綺麗です。

標高1400〜1500mから冷たい西の風が吹き始めました。昨日、あまり寝てなく、体力も落ちているので非常に堪えます。晴の予報を信じて、雨具も持って来てないので風除けは何もありません。因みに着ていたのは、速乾性の半袖下着とカッターシャツです。

この状態が続くと多分、疲労凍死するんだろうな、と考えながら登りました。
ツクシドウダン
コケモモとばかり思っていたのですが、これは樹木で全然違ってる。

可愛い花でした。

本で調べるとツクシドウダンのようです。
扇ガ鼻山頂
結局、赤川から誰一人会う事もなく、扇ガ鼻山頂に着きました。

相変わらずガスの中。牧ノ戸方面から登ってきた登山者がちらほら。

このまま下山しようかとも考えましたが、携帯で天気予想を確認すると晴になっているので、それでは折角なので星生山まで行くことにしました。
扇ガ鼻周辺のミヤマキリシマ
ガスで煙りかけた中のミヤマキリシマも綺麗です。

牧ノ戸からの登山者も続々と来始めました。

平治岳のように密生してはいませんが、充分楽しめました。

この辺から少しずつ元気が出てきました。
星生山
星生山にも尾根伝いに登山者が登っていましたが、比較的人は少なそうなので、ここから登ることにしました。

写真の左にコースを取って登ることにしました。

この頃から時々ガスが晴れてきました。

扇ガ鼻から帰らなくて良かった!
イワカガミ
イワカガミは星生山だけでなく、いたるところに咲いていましたが、少し盛りを過ぎているようでした。

しかし、今回ほど、たくさんのイワカガミを見たのは初めてでした。
星生から硫黄山
ガスが切れ始めていましたが、まだ完全に晴れません。

眼下に硫黄山の噴気が見えました。

写真の上には三俣山があるのですが、まだガスで何も見えませんでした。
岩尾根と星生崎方面
星生山からは東に岩尾根を伝い、星生崎経由で久住別れ方面に行くことが出来ます。

写真中央右寄りが星生崎でその奥が久住山です。

晴れてきたので取り合えず、久住山まで行くことにしました。

星生山山頂から岩尾根に入る場所が少し足場が悪いかもしれません。団体が通過するのに結構時間が掛かってました。
空池脇を中岳へ
久住別れを過ぎて三俣山の写真を撮っていると目の前を団体が中岳方面に登っていきました。

良く見ると久住山は人が多いのに中岳方面は比較的人が少なそうだし、ずっと中岳には行ってないので急遽登ることにしました。

写真左は天狗ガ城です。

しかし、中岳まで登る気になったのもミヤマキリシマのおかげ。

恐るべし、ミヤマキリシマの力。
御池と天狗ガ城
天狗ガ城にも登りたかったのですが、下山時の膝の負担を考えて、中岳に直行。

御池は冬は凍結するので一度、氷上に立ってやろうと考えているのですが、まだ実現していません。

それにしても天気は完全に回復。

ちょっと前まで疲労凍死の事など考えていたのが嘘みたい。
中岳山頂から三俣山
三俣山のミヤマキリシマは、日光の当たり具合によってはネオンみたいに独特の光を発しています。

三俣山には冬に一度登っただけです。

次は指山経由で登ってみようと考えています。

平治岳山頂も同様にネオンみたいな光を発していました。
中岳山頂から稲星山
どのコースを採って下山するか、周囲を見ていたのですが、南に稲星山が見えていました。

めったに登ることもないだろうと考え、稲星山にも登ることにしました。

めちゃくちゃに人が多いだろうと考えていたのですが、中岳も稲星山も思ったよりも少なかったです。
稲星山から白口、平治、大船山
写真手前が白口岳。
左奥が平治岳。
右が大船山。

平治岳の頂上がピンクになっているのが分かります。

しかし、これだけ九重山群全体がミヤマキリシマに覆われているのを実感したのは今日が初めてです。

世間が騒いで人が押し寄せるのも納得。
久住山から扇ガ鼻と肥前ガ城
久住山山頂はさすがに人だらけ。あれだけ人が押し寄せるとちょっと危険なような気もしますね。

写真奥が今日の朝、最初に登った扇ガ鼻。

肥前ガ城の岩壁にもミヤマキリシマのピンクがあるのでビックリ。
赤川への下山道
充分満足した山行でした。

赤川への下山道は最初の標高差300m位はかなりの急坂です。従って、このコースは登りに使ったほうが良いと思います。

登山者も牧ノ戸や長者原に比べれば、比較にならないほど少ないです。

更に下れば、肥前ガ城の岩壁を横に見ることも出来るし、久住山の登りお奨めコースです。

【後書き】
 ミヤマキリシマの素晴らしさに釣られて、予定外のコースを歩いてしましました。充分満足できました。ちょっと気になった点は、これだけ人が集まっているのに指導監視員を見かけないことです。いるのかもしれませんが。
 高山植物の宝庫と言われている早池峰では九重と比べて非常に狭い山域に複数の監視員がいました。昼食を食べにミヤマキリシマの群落の中にまで入り込んだりしている人間がいるのですから。
 今回の赤川からのコース、混雑期でも比較的人込みを避けて登れる可能性が確認できて良かった!

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